教員を辞めたい方へ!退職しても幸せになれる理由や年代別悩みを紹介【退職代行もあり】

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本当に教員を辞めても大丈夫だろうか?
決まった仕事ばかりで、成長を実感できない……
あと30年以上、この働き方は続けられない……

あなたもこのような悩みを抱えていないだろうか。

毎日12時間以上も学校で働き、帰宅してもご飯を食べて寝るだけの日々。

毎年4月になれば、目の前の子どもは変わるとはいえ、また同じ1年間の繰り返しがはじまる。

疲れとマンネリで人生が無意味に思えてきて、教員をやめたいと感じるのは無理もないだろう。

結論、もし教員を辞めたいと考えているなら、思い切って退職しても大丈夫である。

この記事を読めばきっと「教員を辞めても大丈夫かもしれない!」となるはずだ。

最後まで読んでいただければ、教員以外の働き方にも視野を広げられるだろう。

本記事では、教員を退職しても幸せになれる3つの理由をお伝えするとともに、やめたいと考えている方がとるべき具体的な3ステップもお伝えしていく。

教員辞めたい人が考えていることおすすめの行動
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就くべき仕事がわかる。
教員を辞めたい人向けにおすすめの行動をまとめた。当てはまるものがあればすぐに行動するのがおすすめ

ライター兼監修者

秋山ヒロ

筆者も教員として公立中学校で11年間勤務し、あまりの忙しさに限界を感じて退職。

最初は「公務員を辞めるなんて」と不安だらけだったが、しっかり計画して転職すれば問題なし。

今では土日に家族とお好み焼きを焼いて楽しむなど、人並みの生活ができている。

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教員を辞めたい方へ!退職しても幸せになれる3つの理由

教員 退職 幸せな理由

結論として、上記の3つの理由が挙げられる。

詳しく解説していく。

理由1.自分の時間を取り戻せるから

教員 退職 自分の時間

教員が退職を考える最大の理由は「忙しすぎる」ことだ。

教員専門の転職エージェントEducation Careerの動画(※1)でも語られている。

教員はいわゆる残業代が正しく支給されないまま、長時間労働を強いられている。

ライター兼監修者

秋山ヒロ

筆者自身も、退職直前の1年間で、残業が月100時間以下になるのは8月のみだった。

しかし、手当はわずか1万円弱。

こんな「定額働かせ放題」ではやっていられない、というのが正直なところ。

そして手当がもらえたとしても、毎月100時間以上の残業を強いられていては、家族や自分の時間がほぼなくなってしまう。

残業時間が少ない仕事につくことで自分の時間が増えれば、たとえ収入が多少減ったとしても、幸福度は上がるだろう。

なお、教員の平均残業時間は月123時間に及んでいる(※2)。

土曜日に出勤する人もいるため、月25日出勤するとしても1日約5時間の残業に。

これだけの残業をしていればストレスも溜まり、好きなことをする時間も取れない。

退職することで、自分の人生を取り戻せる……と言っても過言ではないだろう。

※1 参考:「教員を辞めたい」と思ったら/よくある退職理由

※2 引用元:2022 年 教職員の働き方と労働時間の実態に関する調査結果 中間報告

理由2.つらい担任の重責から解放されるから

教員 退職 担任の重責から解放

担任ひとりで40人近い子どもの対応は、不可能に近い。

たったひとりで大人数をマネジメントするには、軍隊のような威圧的な指導が必要になるだろう。

しかし、現在では強い指導を行うのも難しく、保護者や管理職から注意を受ける可能性が高い。

さらに教員は一年目からいきなり担任となり、責任ある仕事を任される。

たとえば、以下のような仕事だ。

1年目から任される責任ある仕事
  • 多様な子どもの対応
  • 大学で習わない保護者の対応
  • 子ども同士の人間関係トラブル

上記の3つを日々こなすだけでも、1年目にとっては大変なストレスに。

民間企業で「新卒が初日から1人営業」はありえないのに、学校では当たり前。

さらに中学校では部活動指導なども追加され、定時で帰ることはほぼ不可能だ。

つらい責任に押しつぶされるくらいなら、辞めても良いと思わないだろうか。

理由3.教員を辞めて後悔したらまた教員に戻れるから

教員 退職 また教員に戻れる

もし教員をやめて後悔したらどうしよう?

このように考えていないだろうか?

しかし問題はなく、今なら教員採用試験を再受験して採用されるのも、そう難しくない。

なぜなら、倍率が過去最低を更新し続けている(※)からだ。

教員採用試験の倍率
  • 令和4年度の全体の競争率は3.7倍で過去最低
  • 小学校は2.5倍で過去最低

一度辞めてみて、もし「やはり教員に戻りたい」となったら、採用試験を受け直せば良いのである。

引用元:文科省「令和4年度(令和3年度実施)公立学校教員採用選考試験の実施状況のポイント 」より

教員を辞めたい時にすべきこと

教員を辞めたいと考えはじめたら、次の2つをしておこう。

教員を辞めたい時にすべきこと

それぞれ、解説していく。

貯蓄と生活費を確認する

まず確認すべきなのが、あなたの今の貯蓄で何ヶ月暮らせるか、ということ。

転職先が決まったあとに退職できればよいが、必ずうまくいくとはかぎらない。

最悪のケースを想定し、どれほど猶予をもって転職活動ができるかを把握しておこう。

たとえば貯蓄が100万円で生活費が20万円なら、最低でも5ヶ月は暮らせる。

したがって、転職まで5ヶ月は時間をかけられるわけだ。

ライター兼監修者

秋山ヒロ

僕の転職経験では、最低でも6ヶ月は暮らせる貯蓄をもつのがおすすめ。

余裕のない転職活動になると、焦ってしまい、冷静な判断ができなくなるからだ。

また生活費を低く抑えていくのもよいだろう。

とくに以下の項目は、教員が自覚しないまま不必要に支払っていることが多い。

  • 生命保険
  • 通信費
  • サブスク費用

これらを見直し、生活費を下げていくことで、就職活動に余裕がもてるだろう。

辞める理由を明確にする

やめる理由を明確にすることで、本当に退職したほうがよいのか判断しやすくなる。

よくあるのが「校長が嫌いだから辞めたい」といった人間関係が理由の場合。

公立学校は毎年異動があるため、数年耐えれば人間関係が改善されるかもしれない。

またせっかく退職しても、次の職場で同じことを繰り返す可能性もある。

まずは理由を明確にして、転職エージェントといったサービスを利用しつつ、客観的なアドバイスももらってはどうだろうか。

今すぐ教員を辞めた方がいい職場事例

結論として、心身を病んでしまう職場であれば、今すぐにやめたほうがいいだろう。たとえば、次のような職場だ。

今すぐ教員を辞めた方がいい職場事例

この2つに当てはまる場合、心身を病む可能性が高い。

管理職が教員を守らない職場

管理職がマネジメントできない学校は、教員が病気になってしまう可能性が高くなる。

たとえばモンスターペアレントによるクレームが来た場合、担任にすべての責任を負わせて謝罪させる管理職が存在する。

本来であれば、保護者の指導をしたり担任をフォローしたりすることで、両者の関係性をよく保とうとするのが管理職のスキルだ。

ライター兼監修者

秋山ヒロ

筆者が経験した管理職にも、保護者の顔色ばかりうかがう人がいた。

残念だが、そういった管理職が存在するのも事実。

また遅くまで働く教員=頑張っている教員、という古い価値観をもつ管理職がいるケースも。

もちろん教員が残業せずすべての業務を終わらせることは不可能に近い。

しかし、教員の労働環境を改善するのもまた管理職の仕事だ。

長時間労働や仕事の削減を考えていない管理職がいると、体調を崩す教員が増える可能性がある。

ライター兼監修者

秋山ヒロ

筆者の先輩に「体調が悪いけれど、病院に行く暇がない」という人がいた。

体重が10kg以上落ち、最終的には大腸がんだと判明。

もっと数ヶ月早く通院していれば…と考えさせられた事例だった。

すべての教員を無条件に守る必要はない。

だが正しいマネジメントがなされない職場であれば、心身を病む前にやめたほうがいい。

教員間でいじめがある職場

教員間でいじめととれる事例がある場合も、心身を病む前に退職を考えよう。

管理職や労働組合に相談することも考えられるが、証拠をそろえる必要もあり、すぐ解決に向かうとは限らない。

ライター兼監修者

秋山ヒロ

いじめる教員は「後輩への指導」と考え、悪意をもっていない場合もある。

周りが止めようとしない、または止められないなら、その職場自体が問題。

早めに転職を検討しよう。

神戸市立小学校での事例のように、実際に教員間いじめが発生しているケースがある。

もしあなたがそのような職場にいるなら、すぐに職場を去る準備をしよう。

参考:神戸市立小学校における職員間ハラスメント事案に係る調査委員会

注意!教員を辞めないほうが良い場合もある

教員をやめないほうが良い場合もある

次に当てはまる方は教員を辞めないほうが良いだろう。

教員を辞めない方がいい場合
  • 社会的な地位が欲しい方
  • 収入を大きく下げたくない方

退職すると「先生」という肩書きを失う。

そして教員以外の仕事に転職する場合、収入が下がってしまうケースが多い。

退職を後悔して、再び教員採用試験を受けるとなれば、20代の頃よりも勉強に時間がかかってしまうはずだ。

もしあなたが「今の収入と先生の肩書きは手放せない」「もう一度、試験受けるのはつらい」と考えるなら、やめないほうが良いだろう。

【年代別】教員を辞めたい先生の胸中とは

年代別 教員をやめたい先生の胸中

教員を続けていくと、年代ごとに悩みが変わってくる。

それぞれの年代で「やめたい」となる主な理由を確認していく。

教員を辞めたい初任者の胸中

教員をやめたい先生の胸中 初任 仕事のマニュアルがない

1年目で教員を辞めたいと考える方は少なくない。

以下が主な理由だ。

教員を辞めたい初任者の胸中
  • 仕事のマニュアルがない
  • 保護者対応が怖い

教員の仕事にはマニュアルが存在しない。

多様な子どもや保護者に対応する必要があるからだ。

仮にいじめ事案ひとつをとっても、まったく同じケースはなく、次々に新しい事案が発生するため、経験が少ないと対応が難しい。

この「マニュアルが存在しない」という状況は、初任者にとって過酷だ。

また、初任者より保護者が年上なため、下に見られてしまうケースが存在する。

保護者から言われる言葉も強くなり、メンタルを削られてしまって疲弊するのだ。

ベテランの先生なら、こんな酷いことは言われないはずなのに…

早く保護者より年上になりたい……

これは初任者にはよくある感情ではないだろうか。

決してくつがえせない年齢差があるため、初任の教員は立場が弱くなりやすいのだ。

教員を辞めたい20代の胸中

教員をやめたい先生の胸中 20代 責任が重くなる

20代は自立が求められるため、責任が重くなりやめたくなる方も増えてくる。

その主な理由が下記の通りだ。

教員を辞めたい20代の胸中
  • 仕事量がコントロールできない
  • 働き方が進んでいない

20代は先輩から不意に仕事を頼まれがちである。

そのため、自分では仕事の順序や量をコントロールしにくく、ストレスが溜まる。

例えば、下記のようなあらゆる雑務が意図せずやってくるだろう。

教員の雑務
  • 会議や行事の準備
  • 書類作成やコピーなどの雑用
  • 誰でもできる力仕事
  • 掲示物の作成
  • おたよりのネタ集め

時間が奪われ、自分の仕事やプライベートがうまくいかずにやめたくなる先生は多いはず。

また、デジタル機器を効率的に使って、さらに生産性を高めたいと考える方もいるだろう。

しかし、学校ではまだまだアナログ文化が主流だ。

学校のアナログ文化
  • 会議は紙ベース
  • 保存資料は印刷して捺印
  • 全員出席の研修会・職員会議

上記のような非効率なやり方にうんざりして、やっていられないと感じる20代もいるのが現実だ。

教員を辞めたい30代の胸中

教員をやめたい先生の胸中 30代 ライフステージ変わる 働き方に悩む

30代は一番働き方に悩む時期だろう。

それは家族ができてライフステージが変わり、生活も独身時代とは変わってくるからだ。

教員を辞めたい30代の胸中
  • 家族との時間がとれない
  • 部活動で土日が休めない
  • 将来に希望が持てない

「家庭」と「仕事」両面の悩みから、辞めたいと考える方が増えてくる。

30代は主任やリーダーを任されるようになるのが大きな特徴。

仕事量と責任が増えて、土日に仕事をしなければ終わらない場合も増えるはずだ。

そうなると、家族サービスや子どもの行事に参加できず、寂しい思いをすることになる。

家族ができる30代にとって、時間がとれないのは「やめたい」と感じる原因のひとつに。

また、がむしゃらに働いていた20代と違い、30代は良くも悪くも次のステージが見えてくる。

ふと、主幹教諭や管理職の姿が目に入ることもあるだろう。

10年後の自分はあんな感じか…
何年経っても、この忙しさからは抜け出せないのかな…
給料は上がらないのに、仕事だけが増えていくな…

先輩たちの姿を見て、将来性の無さを感じてしまう方も多いようだ。

実際、教員は管理職になるほど忙しくなるのだから…。

教員を辞めたい40代の胸中

教員をやめたい先生の胸中 40代 管理職 仕事がつらい

40代は子どもが成長したり、管理職になったりして仕事がつらくなる時期だ。

そのため、以下のような悩みが出てくるだろう。

教員を辞めたい40代の胸中
  • 家庭と仕事のバランスが難しい
  • 若手との板ばさみが辛い

40代になり子どもが成長すると、受験や進路など、家族で話し合う時間も増えてくるはず。

しかしちょうど仕事も忙しくなり、家庭との両立が難しくなるのもこの時期だ。

自分の子どものために使う時間を増やしたい」と感じてやめたくなる方は少なくない。

また、管理職と若い先生との板ばさみに悩むのも40代である。

もっと新しいことにチャレンジしたい」と考える20代。

学校を問題なく運営したい」と考える管理職。

両者の間でうまく舵取りを求められ、精神的にきつくなるケースが増えている。

教員が初任や年度途中で辞めるのは可能なのか

では、教員が続けられないとなった場合、初任者の1年目や年度途中でも辞めることは可能なのだろうか。

結論、もちろんやめることが可能だ。

管理職から嫌味を言われるかもしれないし、同僚に迷惑がかかるかもしれない。

しかし、辞めなければならない状況にしてしまったのは、管理職の責任だ。あなたのせいではない。

筆者は3つの学校に勤務し、10人近い校長と接してきた。

管理職が十分な対応をとり、マネジメントできている学校は、退職する教員が生まれなかった。

たとえ1年目や年度途中のタイミングであっても、心身を壊すくらいならやめたほうがよい。

退職のタイミングをみて我慢していても、よいことは何もない

真面目なあなたは「3月まで我慢したほうがいいのでは……」と考えていないだろうか。

しかし想像してみてほしい。

心身ともに疲れ果てた教員に担任をされて、子どもたちは成長できるだろうか。

ボロボロの状態で行う授業が、よいものにできるだろうか。

おそらく、どちらも答えは「NO」だろう。

あなたがすべきことは我慢することではなく、改善策を見つけて実行するか、教員以外の道を探ることだ。

教員を辞めたくなったときにおすすめな5つの改善方法

教員をやめたくなったとき 改善方法

ここでは、以下の5つの方法を解説する。

それぞれ詳しく見ていこう。

方法1. 有給をとってみる

教員をやめたくなったとき 有給をとる

思い切って1日休みをとり、リフレッシュしてみると良い。

リフレッシュの例
  • 朝から銭湯に行く
  • 映画を見に行く
  • ジムで読書しながら歩く
  • 行ってみたかったお店でランチする

こういった小さな幸せが1つあるだけで、気分は変わるものだ。

福利厚生が充実している教員だからこそ、1日くらい自分のために有給を使ってみてはどうだろうか。

2022年の調査(※)では、1年間あたりの有給休暇平均取得日数は12.1日であり、有給を残している人が多く存在している。

福利厚生が充実している教員だからこそ、1日くらい自分のために有給を使ってみてはどうだろうか。


※引用:2022 年 教職員の働き方と労働時間の実態に関する調査結果 中間報告

方法2. 管理職に相談してみる

教員をやめたくなったとき 管理職 相談

管理職に直接しんどいと伝えてみるのも一つの方法だ。

あなたが「教員を辞めたい」と考えているとは、きっと想像だにしていないはず。

思い切って伝えることで、理解を得られる可能性があるのだ。

方法3. 労働組合に相談してみる

教員をやめたくなったとき 労働組合 相談

管理職に相談しても変わらなければ、労働組合に相談してみてほしい。

ライター兼監修者

秋山ヒロ

筆者も労働組合の役員を担当し、不当な要求をしてきた管理職と話し合って、改善要求を行った経験がある。

結果として、教育委員会から管理職に指導が入り、改善が行われた。

労働組合に相談すれば、組織的に対応してもらえる可能性がある。

  • 管理職への改善要求サポート
  • 病気休暇など使える権利のアドバイス

あなたの代わりに、労働組合が動いてくれるかもしれないため、相談してみても無駄にはならないだろう。

なお、相談したことを周囲に知られたくない場合は、その旨を組合側に伝えておこう。管理職への伝え方など、配慮してもらえるはずだ。

管理職にも「報復ととられるような行為は謹んでください」と注意してもらえる。

参考:あなたの町の日本教職員組合

方法4. 休職を検討してみる

教員をやめたくなったとき 休職 検討

年度途中に退職するのは気が引ける…という場合は、休職をおすすめする。

休職の流れ
  1. 心療内科の予約をとる
  2. 診断書をもらう
  3. 病気休暇を申請する(最大90日間)
  4. 病気休職を申請する(最大3年間)

病気休暇は給与が100%支給される。

病気休職となっても給与の3分の2が支給されるため、いきなり無収入にはならずに済む。

ただし、心療内科の予約は取りにくいため、早めに連絡しておくと良い。

方法5.私学への転職を検討してみる

教員をやめたくなったとき 私学 転職 検討

私学転職は、仕事内容を変えずにやりたい分野に特化できるメリットがある。

収入面でも公立教員より大きく下がることは少なく、学校によっては大幅に上がるケースもある。

教員を続けながら、したい仕事ができる可能性もあるだろう。

  • 野球を指導したい:スポーツ強豪校の私立へ
  • 受験指導をしたい:進学実績が多い私立へ

上記のように、あなたの希望に応じた私立を選ぶことで、ストレスが少ない環境で働けるかもしれない。

教員に疲れたら、4つの準備で退職にそなえよう

改善を試みても今ひとつよくならないと感じたら、退職に向けて準備をしていこう。

筆者がもし公立教員時代に戻れるなら、以下の4つを順に準備していく。

スキルアップの時間をつくる

もっとも重要なのが時間の確保だ。

時間がなければ、転職に向けた準備ができず、我慢しながら教員を続けるしかなくなってしまう。

多少のストレスはかかるが、以下の方法で時間を作ってみてほしい。

  • 校務分掌は、前年踏襲で提案する
  • 宿題は子ども自身がチェックできる仕組みをつくるか、量を減らす
  • 定時になったら職員室から出る

校務分掌は全体に関わる仕事であるため、手を抜けないと考える先生が多い。

しかし前年の提案のまま行えば、大きく崩れることはない。

100点は狙えないかもしれないが、30点にもならないのだ。

使える「前年踏襲」は利用して、あなたの時間を確保していこう。

また宿題はできるだけ減らしたい。

宿題がないと子どもが家庭学習をしない」と考えるかもしれないが、多くの宿題はドリルとしての「作業」になりがちだ。

ドリルを辞めることで、子どもたちによい影響があったとする公立小の実践例もある(※)。

宿題が当たり前という思考を無くすことで、時間が確保できるだろう。

定時になったら職員室を出ることも重要だ。

職員室にいると、必ず仕事がやってきて、あなたの時間を奪っていく。

「お手すきの先生、手伝ってもらえませんか」という声かけにすべて応えていては、あなたの人生は変わらない。

せめて教室で仕事をするなど、職員室以外の場所に移動して、スキルアップの時間を確保しよう。

※ 参考:ドリル宿題はもうやめます!“当たり前”を見直した水戸市立石川小学校の挑戦

あなたの強みが生きる職種をさがす

教員として頑張ってきたあなたは「自分が教員以外のどんな仕事に向いているか、わからない」と考えていないだろうか。

ライター兼監修者

秋山ヒロ

筆者も退職前は「教員以外やってこなかったから、民間企業で働くなんて無理」と諦めていた。

今となってみると、チャレンジすればなんとかなるものだと実感。

教員は説明だけでなく、傾聴やプレゼンテーション、資料作成、顧客対応など多くのスキルを有している。

すぐに売上につながるスキルはなくても、売上を支えるスキルをもっている。

あとは自身をもって、あなたの個性と強みが生きる職種をさがそう。

もしどのような方法で探せばよいかわからない、という場合は以下の記事が参考になるだろう。

企業で使える資格をとる

自分に向いている職種がわかってきたら、即戦力となれるよう資格取得にチャレンジしたい。

ビジネスの経験がないからこそ、知識の豊富さをアピールするべきだ。

希望する職種に資格が必要ないときは「簿記」の取得をおすすめする。

簿記は、ビジネスに欠かせない会計知識について、網羅して理解することが可能。

決算書の見方や貸借対照表などは、教員が普段目にしないものでもあるため、事前に学んでおくとよいだろう。

「資格だけあっても意味がない」と考えるかもしれないが、「資格だけでももっている人材」のほうがアピールできるのは間違いない。

転職の準備として資格をとることは、決してムダにはならないはずだ。

手に職をつける

資格だけでなく、手に職をつけるのもおすすめだ。

教員なら、いわゆるホワイトカラーの仕事につながるスキルがよいだろう。

例えば以下のようなスキルだ。

仕事につながるスキル
  • Webマーケティング:オンラインビジネスを行うスキル
  • プログラミング:エンジニアとして稼ぐスキル
  • Webライター:記事執筆や電子書籍編集などで稼ぐスキル

これらの仕事で使うスキルは、場所や時間によらず学びやすい。

拘束されることが多い教員でも少しずつ学べるだろう。

また、ある程度スキルを学んだら仕事を受注して実践してみよう。

クラウドソーシングを利用すれば、誰でも受注が可能。

さまざまな仕事を依頼したい人と、受注したい人をマッチングさせるサービスのこと。

兼業や副業として仕事を受注したい人が多く利用している。

代表的なサービスとして、クラウドワークスランサーズがあげられる。

ただ「公務員は副業禁止では?」と考える人もいるだろう。

地方公務員法第38条の「営利企業への従事等の制限」によるものだ。

しかしクラウドソーシングでは直接報酬を受け取らないため、振込申請をしなければ金銭を受け取ることはない。

心配であれば、クライアントに「無報酬で行います」と事前に相談しておけば、アピールにもつながる。

※ 参考:地方公務員法 法令検索

それでも教員を辞めたい方におすすめ3ステップ

教員をやめたい方 おすすめ3ステップ

次の3ステップを1つずつ踏めば、5年後に「行動してよかった」と笑えるはずだ。

順に解説していく。

転職の軸を決めよう

教員をやめたい方 おすすめ3ステップ 転職の軸を決める

あなたが転職先に求めるもの第1位を決める。

軸がブレてしまうと、数ある求人からあなたに合う1社を選べなくなってしまう。

  • 収入
  • 労働時間
  • 環境(場所)

上記3つのいずれかが主な軸だ。

あなたなら、どの軸を最優先に考えるだろうか。また、反対に妥協できるのはどれになるだろうか。

転職活動を始める前に「転職の軸」を決めておかないと、企業選びで失敗しやすい原因になる。

すぐには軸が決められない……」という方も心配する必要はない。

次にあげる転職エージェントへの登録を行い、エージェントとの面談を行えば、あなたなりの軸が見えてくるはずだ。

エージェントはあなた自身が気づいていない強みやこだわりを言語化してくれる。

その中で「やはり通勤時間を減らし、家族との時間を増やしたい」といった軸がわかるかもしれない。

面談をしながら、キャリアの棚卸しを行えば、大事にしたい方向性が見えてくるだろう。

転職エージェント・サイトに登録しよう

教員をやめたい方 おすすめ3ステップ 転職エージェント・サイト 登録

軸が決まったら、転職エージェント・転職サイトに登録していく。

自力で求人を探したい方は「転職サイト」であるが、おすすめは「転職エージェント」への登録だ。

転職エージェントは、担当エージェントがあなたの代わりに適切な求人を探してくれる。

時間がない教員にとって、あなたの影武者として動いてくれるエージェントは非常に頼れる存在である。

教員が使いやすい転職サイト
教員採用.jp教員募集が集約されているサイト
私立学校の募集も多い
doda国内大手
転職サイトながら、必要な場合はエージェントに相談もできるので心強い
教員が使いやすい転職サイト

日本私学教育研究所の一覧に掲載されていない学校群も参加していることだけでも、教員採用.jpには登録する価値はあると思います。

noteより抜粋

教員採用jpに登録して良かったのは、履歴書と職務経歴書が作れて、出力までできたことです。
これは、他社の応募にも使えます。

もう一つ、「養護教諭・大阪」で検索すると、Indeedだと100件以上出てきますが、教員採用jpだと、3件でした。
余計な情報が省かれて純粋に欲しい情報が取れる感じがします。

noteより抜粋

全国の私立教員採用を調べられます。
合同企業説明会も行ってて、
僕はそれに参加し内定を勝ち取りました!

noteより抜粋

教員採用.jpは「教員の求人件数がほかより多い」「全国の私立教員採用が調べられる」などの口コミがあり、有名転職エージェントにはない教員に特化した求人情報が掲載されている。

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円滑に退職する手続きをとろう

教員をやめたい方 おすすめ3ステップ 退職手続き 円滑

教員を退職するまでにすべきことは下記の通りだ。

教員を退職するまでにすべきこと
  • 11月〜12月:管理職に退職の意向を伝える。次年度の欠員を防ぐため
  • 1月〜2月:学校内の分掌や、対外的な仕事をマニュアル化する。引き継ぐため
  • 3月:次年度の担当教員にマニュアルを引きつぐ

まず12月中に、退職の意向を校長に伝えよう。

1月になると人事異動の調整が間に合わず、新しい教員が異動してこない可能性がある。

教員不足を発生させないためにも、12月中には退職を告げておこう。

1月に入ったら、あなたの仕事を後任者が引き継ぐことができるように、マニュアルを作成しておく。

よくあるトラブルが「担当の教員がいなくなって、誰も内容がわからない」という状態だ。

あなたがやめた後も仕事ができるよう、必ず引き継ぎを行なっておこう。

なお、円満な退職そのものが難しいケースも考えられる。

例えば人間関係トラブルで退職するケースであれば、引き継ぎどころか手続きそのものがキツいはずだ。

退職手続きすら難しい状態であれば、退職代行サービスを利用する選択肢もある。

  • 管理職や同僚とは顔を合わせるのもつらい
  • もう二度と教員をするつもりはない
  • 職場をイメージするだけでキツい

上記のような状態であれば、お金で解決したほうが良いだろう。

あなたの心の健康は、お金では買えないのである。

とはいえ、退職代行サービスは適当に選んではいけない。

退職代行サービスは、トラブルや違法性がなく、料金も明確なサービスを選ぶのがおすすめだ。

たとえば「退職代行Jobs」や「退職代行ガーディアン」であれば、法適合の労働組合が運営しているので安心と言える。

退職代行ガーディアン

労働組合の運営で、雇用者側との退職交渉、離職票などの書類発行のお願いをすることが可能です。東京都労働組合認証の、「東京労働経済組合」が運営しています。

noteより抜粋

退職代行を利用する場合は、退職代行ガーディアンがおすすめです。

ガーディアンは即日対応が可能なので、依頼をすれば当日からでも会社に行かずに済みます。また、退職は◯ヶ月前の申告が必要と言われていても、法的に対応し、これらの交渉も全てガーディアンが請け負ってくれます。

noteより抜粋

このように、退職代行ガーディアンは「東京労働経済組合が運営している」「即日対応してくれる」と評判だ。

利用料も24,800円とリーズナブルなので、一歩踏み出すために利用してみてはいかがだろうか。

>> (無料)退職代行ガーディアンに登録する

また実際に、退職代行サービスの「EXIT」を利用して退職をした小学校教諭の事例がある。

お金で解決できることは、お金に任せてみてはどうだろうか。

これ以上、あなたの貴重な人生の時間をムダにするのは辞めるべきだ。

退職代行サービス公式サイト
退職代行Jobshttps://jobs1.jp/
退職代行ガーディアンhttps://taisyokudaiko.jp/
退職代行EXIThttps://www.taishokudaikou.com/

教員を辞めた後も、次のキャリアを積んでいこう

教員をやめた場合、次の2つの方向に進むことが考えられる。

  • 私立学校や塾など、別の教育職に就く
  • 民間企業で働く

私立学校や塾では、あなたがこれまで積み上げてきた教員としてのキャリアが十分にいかせるだろう。

授業やスポーツ、学級経営といったスキルに期待されて採用されるはずなので、その期待に応えられるよう活躍していきたいところだ。

一方、民間企業で働く場合は、教員としてのスキルをいかしながら「利益を生み出す」必要がある。

ライター兼監修者

秋山ヒロ

筆者の周囲では、教員のスキルをいかして営業職に就く元教員が多い。

コミュニケーションやマネジメントスキルを仕事にいかしている。

営業職であれば、次のようなスキルがいかせるだろう。

営業職にいかせるスキル
  • 授業スキル:商品サービスをわかりやすくプレゼンできる
  • 学級経営スキル:プロジェクトチームをマネジメントできる
  • カウンセリングマインド:クライアントのニーズについて傾聴できる

エンジニアなど特殊なスキルがない場合は、営業職にチャレンジしてみてはいかがだろうか。

まとめ|仕事は「先生」以外も多くある!まずは行動しませんか

教員を辞めると決めたら、第一歩を少しでも早く踏み出そう。

転職と人生は、1日でも若い方が有利なのだ。

もし失敗したとしても、何事もなかったように教員を続ければ大丈夫。

転職活動にリスクはないので、今から始めよう。

人間誰しも「後にしよう」と思っていたら忘れてしまいがちだ。

どのサービスも登録はたった3分で完了する。

教員が使いやすい転職サイト
教員採用.jp教員募集が集約されているサイト
私立学校の募集も多い
doda国内大手
転職サイトながら、必要な場合はエージェントに相談もできるので心強い
教員に向いている転職エージェント
リクルートエージェント教員以外に転職したい方向け
求人数が国内最大級で非常に多い
ビズリーチマネジメント経験を生かしたい30代以上の方向け
高年収の求人が多い
Education Career教員に特化した転職エージェント
関東圏に強い

教員を辞めたい方によくあるQ&A

教員を辞めたいと考えるのは甘えですか

甘えではない。

よくある「3年間は耐えなさい」という価値観は、すでに古い考え方となっている。
インターネットの普及により、経験やスキルを身につけるために必要な期間は圧倒的に短縮された。

そのため仮に3年あれば、違った仕事のスキルを身につけられる。
たとえばプログラミングなら、未経験から半年以内で就職できるサービスも存在している。
以下の記事でも紹介しているので、興味があれば参考にしてほしい。

つらすぎる教員を続けるくらいなら、新しい道を模索してみてはいかがだろうか。

公務員を辞めると生活が不安定になりませんか

しっかり軸を決めて転職すれば、不安定にはならない。

そもそも日本には「解雇権濫用の法理」が存在する。
この法理は、平たく言えば「いきなり理由なく解雇されない」ことを示すもの。

この解雇権濫用の法理により、労働者ははたから見て合理的な理由がなければ解雇されず、
いきなり無収入になることはない。

また、公務員以外が不安定なら、ほとんどの労働者は不安定な生活ということになってしまうだろう。
冷静に考えれば「公務員だけが安定ではない」とわかるはずだ。

民間企業で「元教員は使えない」と言われないか心配です

「使えない」と言われないために、今から準備しておこう。

そもそも教員が「使えない」とされるのは、ビジネス経験がなく、即戦力とみなされないことが主な原因だ。
したがって資格を取得するなど、戦力となる準備をととのえて転職に臨むとよい。転職準備については、こちらで解説している。

教員の強みは勉強ができることだ。転職を考えはじめたら資格の取得や、知識のインプットからはじめておこう。

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