株式会社ウィンスリー
代表取締役
黒瀬雄一郎
2000年慶応義塾大学経済学部卒業。NTTに入社し、その後USENにて動画コンテンツ事業「GyaO」と、楽天とのジョイントベンチャー「ShowTime」の事業を立ち上げ。2003年に電通グループのネット専業企業に移り、セールス&マーケ部門の統括を行う。同部門の採用責任者として100名程度のメンバーを採用する。2012年デジタル分野専門人材会社 ウィンスリーを創業し現在に至る。
デジタル&マーケティング分野に特化した人材会社として、他に類を見ないキャリアコンサルティングサービスを提供している株式会社ウィンスリーの、黒瀬雄一郎代表にお話を伺いました。
株式会社ウィンスリーについて
株式会社ウィンスリーは「ブティック型の人材会社」として、大手企業の中途採用をサポートしています。
株式会社ウィンスリーを立ち上げる以前、私は広告代理店で、デジタルマーケティングやこれに関連するマネジメント業務を担当していました。広告代理店は、クライアントが提供する商品やサービスの広報活動を代行し、その報酬として利益を得るという仕組みで、利益を得ます。当時は、リーマンショックの影響もあり、多くの企業が経営難に陥っていました。そのような状況下で、自社の利益のために、効果の伴っていない広告活動の報酬を、苦境に立たされている企業に請求することに、私は著しい葛藤を覚えました。
私が会社を辞め、起業したのは、企業が抱える課題に対して、より本質的かつ長期的な解決策を提案したいという思いがあったからに他なりません。
まず、私はふたつの会社を立ち上げました。ひとつは、先ほどの話の中にも出てきた、採用支援・人材紹介の「株式会社ウィンスリー」。もうひとつは、デジタルマーケティングに関する業務を総合的に請け負う、コンサルティング会社でした。しかし、コンサルティングでは、お客様と一対一で深く関わり合うことが求められることから、どうしても、自分の時間や労力を切り売りする形になってしまうという短所がありました。これでは、同時に対応できるクライアントや企業の数も限られてきてしまいます。それは、私の望むところではありませんでした。
一方で、人材紹介事業には、より多くの企業を幅広く支援できる可能性を秘めていました。例えば弊社では、高い専門性を持つ人材を取り扱っているため、企業ごとの課題やミッションに合わせて、最適な人材をマッチングさせることが可能です。つまり、人材紹介事業は、幅広い企業に対して、支援を提供できる、この上ないものだったのです。
そのため、現在は、株式会社ウィンスリーの事業に、より一層力を入れて取り組んでおります。
人材の流動性の著しい現代において、自身の市場価値を高める方法
近年は、人材の流動性が著しい時代です。厚生労働省の調査によると、令和4年度の転職入職者の数は、400万人を大きく上回っていました(※1)。このような状況下で、一体どのようにキャリアを構築するべきなのか、お悩みの方も少なくないかと思います。
そんな方々に私が伝えたいのは、「自分が本当に興味を持っていることに積極的に挑戦してほしい」ということです。例えば、現代ではSNSを活用したプロモーションが注目されています。しかし、SNSはここ最近急速に発展した分野であることから、”一流”と言える人の数は限られています。そのため、誰もが、第一線のプロとして活躍できる可能性が高いと言えるでしょう。このように、自分のスキルとトレンドを組み合わせることで、自分の市場価値をさらに高めることができるでしょう。現在、市場価値が高いと言われている人においても、5年後、10年後はどうなっているかわかりません。そのため、絶えず新しい知識・スキルをインプットして、自分の価値を磨き続けることが必要でしょう。大切なのは、キャリアに対する危機意識を持つとともに、自分が今持っているスキルに頼りすぎないことです。
しかし、中には自分がどのようなことに向いているのか、どのようなことに関心があるのか、わからないという方もいらっしゃるかと思います。自分ならではの価値観・目標を見つけられるかどうかによって、その後のキャリアは大きく変わってくるといっても過言ではないでしょう。
現在、そのようなお悩みをお持ちの方においては、弊社や同業他社が提供するコーチングサービスを活用することをおすすめします。これらのサービスを活用することで、自分の強みや弱み・ベクトルを今一度見直すことができるからです。
転職エージェントの役割と慎重な選定の必要性
ですが、転職エージェントの中には、求職者のニーズに合わない求人票を大量に提示してくるケースが少なくありません。このようなエージェントを利用することで、転職活動が滞ってしまうことは、決して珍しいことではありません。
例えば、転職活動を行っている人の多くが「人事部・エージェントから受けた説明」と「実際の業務内容」に大きなギャップがあると感じています。これは、人事が自社の事業や業務を十分に理解していなかったり、エージェントがこれを適切な形で伝えられていないことに起因しています。これを解消するには、現場担当者と複数回、具体的には3回ほど対話を行い、自分に合わない点を事前に確認することが必須です。
他にも、自分が担当するポジションが一時的なものなのか、長期的なものなのかを、あらかじめ把握しておくことも同様に重要だと言えるでしょう。というのも、これにより、その後のキャリアパスに大きな影響が生じる可能性があるからです。ですが、場合によってはこうした質問が、心象を損ねることがあるので、内定を獲得した後や、エージェントを介して行うのが賢明です。
このように、転職活動において、エージェントが担うことになる役割は絶大なものです。そのため、転職エージェントを選ぶ際には、慎重な選定が明暗を分けると言っても過言ではないでしょう。
具体的には「求職者の希望を丁寧にヒアリングしてくれるか」という点をもとに、エージェントの選定を行うことをおすすめします。もしエージェントがこちらの話をしっかりと聞かず、ただ求人を一方的に押し付けてくるようであれば、そのエージェントは避けるべきでしょう。
また、エージェント自身が業界に精通していること、さらに転職希望先の企業や業務内容について深く理解しているかも大切なポイントです。
前述した通り、現代は、人材の流動性が著しい時代です。そのような状況を逆手にとって、転職者を使い捨てにするようなエージェントも少なくありません。優秀な人材がそのような犠牲となることは、決してあってはならないことです。
「インサイト」を掘り下げる株式会社ウィンスリーの人材育成
弊社では「その人自身も気づいていない、インサイトを掘り下げる」ということを大切に、人材の育成及び教育を行っています。弊社には10年にわたる実績と、ノウハウがあります。具体的には、弊社のサービスを利用した、いわゆるデジマ人材がその後、どのようなキャリアを積んだかといったことや、どのような点でつまづいてしまったのかということを網羅しています。それをもとに、面談やコーチングを行い、改善すべき部分を補強していくことで、その人によってより良いキャリアの実現を目指しています。
中には、本人の目標に対して必要なスキルが足りていないケースも珍しくありません。そのような場合、「このような会社もある」「このようなキャリアを積んでいる人がいる」といった実例を示し、後押ししたり、軌道修正をすることも弊社の役割のひとつとなっています。
先ほどもお伝えした通り、より良いキャリアを実現するためには、自身のスキルをブラッシュアップすることが欠かせません。しかしながら、自分ひとりで進んでいくには限界があることも事実です。現在、キャリアに行き詰まりを感じている方には、まずは気軽に弊社に相談していただきたいと思います。
また、弊社では過去に「稼げるデジマ人材 キャリアップ」という書籍を出版しています。そのようなお悩みをお持ちの方に役立つ情報が満載の一冊となっていますので、この機会にぜひ、ご覧ください。
※1
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/23-2/dl/gaikyou.pdf