【福知山公立大学教授】思い通りにいかない時も、諦めずに進んでほしいと伝えたい

現在は、福知山公立大学で教授として勤められている川島典子教授。

ソーシャルワーカーを志し、同志社の社会福祉学科を卒業した後、大阪の新聞社で社会部記者として勤務していました。

その後は介護予防の研究を中心に、子育て支援やジェンダーの研究など幅広い分野で活躍されています。

これらの経歴から広い視野を持って福祉業界に携わってきた川島教授に、この度お話を伺いました。

福知山公立大学
地域経営学部 医療福祉経営学科
教授 川島典子先生

1962年、島根県松江市出身。大学卒業後は新聞社に勤め、出産・育児を経て2007年から社会福祉を専門とした教員として働き始める。
編著『人口減少社会の地域経営政策』(晃洋書房・2022年7月)や『アジアのなかのジェンダー』(ミネルヴァ書房・2015年5月)などの書籍も出版しており、現在は日本ペンクラブの会員としても活動している。

これまでに携わってきたことすべてが自分の礎になる

川島典子教授

まず、私は自分自身がこれまでに携わってきた課題やプロジェクトのどれもが印象的なものであったと感じています。私自身、社会福祉や介護予防、ジェンダーに関わることなど幅広い分野に関心を持って学んできました。それぞれで学んだこと、身につけた知識は必ず他の分野でも活かせるでしょうし、いずれは自分の礎となっていくのではないでしょうか。

政策を動かした著書の存在

アジアのなかのジェンダー
参照:アジアのなかのジェンダー[第2版]

私は2012年に編著『アジアのなかのジェンダー』を書いた経験があるのですが、その出版を機に女性支援施策が前向きな方向へ変わったということが特に印象深い出来事です。

大学で仕事に就く以前、新聞社で記者として働いていた時期に実体験として女性差別を受けたこともあるので、自分の書いた論文や著書によって実際に政策が動いたという事実は研究者冥利に尽きます。

大切にしている3つの要素

川島典子教授

あらゆる仕事に対して言えることではありますが、仕事をする上で特に大切にしていることは「誠実であること」「一生懸命に向き合うこと」「全力で立ち向かうこと」です。

私は6年間ほど、地元の島根県松江市から大学院のあった京都まで子育てをしながら通う生活を続けていました。その後、介護離職をすることなどもありましたが、どのような局面であっても誠実に、懸命に、そしてその時の自分にできる範囲で全力をもって立ち向かい続けていくことで、自然と道は拓けると思います。

資格の有無に捉われずに飛び込んでみること

川島典子教授

介護業界への就職を考えている人へのアドバイスとしては、介護福祉士などの介護に関わる資格を持っていなくても、向いていると思えば就職してみるのもアリ、ということですね。適正のない仕事や、好きになれない仕事は必然的に続かなくなるものですし、そもそも介護の仕事は向いていない方には続けることが難しいものであると感じています。おじいちゃんやおばあちゃんが好きな優しい性格の方で、介護の仕事に興味のある方は飛び込むことから始めてみてもいいのではないでしょうか。

どうか好きなことを仕事に選んでほしい

川島典子教授
参照:両丹日日新聞

自分自身の今までの人生を振り返って、思い通りになったと感じたことは正直一度もありませんでした。ソーシャルワーカーを目指していたのに記者になったり、大学教員になった後も介護離職したりしています。ですが、その時その時に与えられた仕事を積極的に一生懸命こなしてきたことが、いつの間にか自分のキャリアになっていました。

若い頃、私は努力という言葉が嫌いでした。ですが今、努力は自分を裏切らないと心底感じています。若い皆さんには、1度や2度失敗しても諦めないでほしいと伝えたいです。どうか、好きなことを仕事に選んでください。好きで、適正のある仕事でなければ、結局は長続きしないと思うのです。福祉分野の仕事には特に向き・不向きがあるように思いますから、人が好きで、理念と誇りを持ち、社会に貢献したいという気持ちのある方にぜひ社会福祉分野の仕事をしてほしいです。

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