【ABABA社長】最終面接で落ちた就活生が再起するために必要なマインドとは?

最終面接まで進んだ就活生の就職を支援するサービス「ABABA」を運営している、株式会社ABABAを創業した久保駿貴様にオンラインインタビューを行いました。

久保様は、現在の就職活動の当たり前を変えるべく日々奮闘されております。学生がより良いキャリアを歩むための考え方を、久保様のご経験を元にお話を伺いました。

株式会社ABABA
代表取締役
久保 駿貴さん

1996年生まれ、兵庫県明石市出身。岡山大学理学部卒業。岡山大学在学中の2020年に株式会社ABABAを創業。ABABAはGSEA関西大会準優勝、岡山イノベーションコンテスト・グランプリ、CVG全国大会経済産業大臣賞などを受賞。東京MX『堀潤モーニングFLAG』コメンテーターなども務める。

隣人を助けたいという気持ちが創業のきっかけ

ABABA

私が創業したきっかけは、「隣人を助けたい」という気持ちからでした。身近な人の困りごとへの支援は、非常に大切だと考えています。

それは私たちのサービスを通じてかもしれませんし、あなたが相談に乗ることかもしれません。個人であれ企業であれ、この点を重視しています。

遠く離れた地域の貧困問題の解決も重要だとは思いますが、私たちはまず身近な人々の問題を解決すべきです。

そして、そうした地道な活動を通じて、いずれは世界や地球規模の課題にも貢献できると信じています。

私たちは、「身近な人々を大切にする」という心を持って、事業を展開しています。

最終選考で落ちた優秀な学生との接点を持つ重要性

大企業の最終面接で惜しくも合格できなかった学生さんは優秀な方々だと考えています。

そのため、最終面接までの頑張りを評価することを、当社のサービスはしております。

たとえば、選考を優遇するなど通常の就活生とは異なる特別な対応をして、優秀な学生と最初の接点を持つのは新卒採用において重要な取り組みでしょう。

人事担当者が大企業の最終選考まで進んだ学生に対して、就活における頑張りを言語化をして声をかけるのは効果的です。

学生側からすると「なぜ自分に声がかかっているのか」というのが明確になるので嬉しいという声を実際に聞いています。

ABABAのサービスを利用する人事担当者の方は、学生さんに対する声掛けも重要なポイントの一つです。

自分のキャリアは大学3年生までに考えよう

私の経験からお話すると、高校生の時から進学先や将来の職業を決めていました。進学や就職には、何が必要か逆算していたため早めに準備をしていました。

私は天気に興味があったので「気象関係の仕事は何があるのか?」を調べていた記憶があります。

もちろん自分の人生プランを早いうちから考えるに越したことはありません。高校生のうちに考えられるとベストです。

一方で、文系の方はどのような職種や会社があるのか、ほとんど分からないと思います。

キャリアを考えるのが遅ければ、出会う会社や知る会社が減る傾向にあります。

そのため、遅くとも大学3年生のうちには、自分のキャリアの方向性を決めるのがおすすめです。

キャリアプランを立てるなら【誇り】を軸に考える

キャリアプランを立てるなら「自分が誇りを持って取り組めることは何か?」を軸に考えると良いです。

軸が決まっていれば、どのような職場や職業に就いたとしても続けられると思います。

まずは「自分が誇りを持てること」を言語化するのが重要です。

新卒で入社したら会社とのミスマッチは起こり得ますし、今後の意思決定に迷いが出てしまうと思います。

私自身が起業をする上でも「誇りを持って最後までやりきれるか?」みたいなのはよく話したり、考えたりしています。

そのため、学生が自身のキャリアを選ぶ上でも重要なのかなと考えています。

私自身、就職活動をちゃんとしたことがないので「就活の軸を考えましょう」と言いにくい部分はありますが、参考になれば幸いです。

コロナの時期よりも就活は早期化している

コロナ時期の学生さん・就活生に比べて、2023年以降の方が確実に就活が早期化していると思います。

実際の企業さんの声やABABAに登録している学生さんの就活を見ていても感じます。

また、クライアント企業さんの充足率の観点から見てもコロナ禍よりも早いです。

ちょうど私の弟が就活する時期ということもあり、近年の学生さんは「みんな早めに動いているな」という印象はありますね。

就活の早期化はメディアの煽りが要因の一つ

企業の採用活動や学生さんの就活が早期化している要因として、メディアやニュースが不安を煽るのが大きな要因の一つと考えています。

ニュースで煽られることで、早くから動く学生さんが増えるという仕組みです。

企業側は経団連のルールを気にしつつも、さまざま工夫を凝らして学生さんと接触する動きをしています。

インターン選考で「目標人数を確保したい」といった狙いがある企業も存在しています。

メディアの煽りを受けて、企業側が採用活動を早めている事実と、それに感化された連鎖が大きな要因です。

どの企業も、良い人材を他者よりも早く採用したいと考えていますね。

就活するなら採用担当者よりも企業に詳しくなろう

業界理解や希望する企業の分析とかは当たり前に実施する前提で、他の就活生よりも徹底的に調べ上げることに力を入れるべきかなと考えています。

たとえば創業者や家系、社主などが挙げられます。

また、会社が苦労してきた時期は必ずあると思うので、会社が困難を乗り越えたエピソードの話をするだけでも他の学生さんと差別化ができるでしょう。

また採用担当者に対しても「しっかり勉強してるな」という風に思ってもらえます。

加えて中期経営計画やIR資料とか、今だとサステナブル系の資料も頭に叩き込みましょう。

面接担当者よりも会社に詳しくなるための努力は、絶対にやるべきです。

私も商談の際は先方の企業情報を網羅的に理解して商談に望みます。

あとは、OB訪問は効果的だと思いますね。自分の努力次第で先輩には会えます。

何をしたら良いかわからなければ、OBに手紙を書きましょう。誰でもできる努力を惜しまないというのが、大切ですね。

企業選びは「やりがい」を重視する

私自身ベンチャーの経営をしている身として「やりがい」が最も重要だと考えています。

もちろん考え方は人それぞれで良いです。「とりあえず大企業」という考えで貴重な新卒のカードを切って数年は働くなども良い選択だと思います。

一方で「20代のうちに成長したい」「ハードワークしたい」と思っている方が、大企業で数年過ごすのはもったいないです。

また、1%でもやりがいを感じる会社や業務を選びましょう。

1%でもやりがいがないと「何のために働いてるのか」という疑問が出てきて、働く意欲が無くなってしまう可能性があります。

ベンチャーと大企業は「やりがい」が異なる

私は起業する前は大手しか就職先に考えていなかったので、大企業にもやりがいはあると思っています。

ベンチャー企業と大企業にあるのは「やりがいの違い」ですね。ベンチャーの場合は、命がけで毎日必死に働いています。

例えば、創業10年未満のベンチャー企業だと、現実的に数年以内に倒産する可能性はあると思います。

倒産するリスクを常に背負った人たちが、情熱を燃やして働いてる姿を見られるのはおそらくベンチャー企業特有だと思います。

だからといって、必ずしもベンチャー企業にやりがいがあるとは限りません。

ご自身が「誇りを持って取り組めること」とマッチした企業選びが大切です。

大企業で働くと組織の仕組みがわかる

私は就職をする際、特に「将来起業したい」と考えている人は自身のキャリアを考えた方が良いと思っています。

私の経験からすると、大手の会社の組織体制といった社内の動きは外側からではわかりません。

たとえば「人事部には何名所属しているのか?」や「社内稟議書とは何か?」といった部分が挙げられます。

また、サービスを導入するにあたって「社内での決裁権は誰が持っているか?」というのは大企業に入社しなければわかりません。

過去を振り返ると「どういう手順を踏めば企業にサービスを導入してもらえるのか」という知識を学ぶ機会が欲しかったと感じています。

そのため、起業から逆算して「大企業の仕組みを学ぶ」といった理由で、大手への就職を選ぶのも一つの手だと思います。

同期(同志)とのつながりはモチベーションになる

前提として、入社後の上司や先輩は自分では選べません。

そのため、希望の企業に入社したとしても、関わる人次第で良くも悪くもその後のキャリアに影響すると思います。

企業へ入社する際に何かを選ぶとしたら「同期の誰と関わるか」です。

入社する際の同期は、選考が進むにあたってどのような人がいるかわかると思います。

起業を目指す人へのアドバイスも含みますが、熱い同志がいると今後のキャリアに良い影響を与えると考えています。

たとえば、新卒で入社した会社の優秀な同期と起業したケースや、就活中に出会った別企業を受けていた同期と意気投合して、数年後に起業した事例があります。

同期には誰がいて、どのような志を持っているかは一緒に就活をしていれば自然と理解できると思います。

就活生には、同志とのつながりは働くモチベーションにもなると伝えたいです。

たかだか就職活動と思って気楽に構えよう

就職活動における「困難」を分解すると、「不採用」や「行きたい会社がみつからない」などが挙げられます。

所詮会社選びなので、落ちても縁がなかっただけと考えてほしいです。

弊社では新卒採用に4万社ほど携わっておりますので、どこかに必ずあなたが輝ける会社はあります。

就活生は、いい意味で「たかだか就職活動」と思うと気持ちが楽になると思います。

また、現代の日本はいつでも再チャレンジできる世の中になったと感じています。

そのため、過度に落ち込んだりしんどい思いをせずに、気楽に就活してほしいですね。

就活に上手くいかなくて落ち込む時間はもったいない

ABABA創業のきっかけとなった、私の友人のように最終選考で落ちた後に1ヶ月半ほど意欲が無くなってしまう方も多いと思います。

少し厳しいですが、落ち込む時間は本当にもったいないです。

落ち込むことに何の生産性もないので、敢えて「気にするな」と言いたいです。

あなたを必要としてくれる会社は必ずあるので、誇りを胸に自信を持ってください。

一方で社会的には、最終選考で落ちた経験はあまり表に出さない形で就職活動を続けられてたと思います。

当社のサービスでは最終選考まで進んだ事実が評価されます。

選考に落ちてしまったことを就活でアピールしていく材料として前向きに取り組んでもらえたらと思います。

希望の企業に転職するなら今の会社で圧倒的な成果を出そう

一旦は別の会社に就職したとしても、そこから希望の会社に転職が可能です。

もしも新卒で入社後に希望の会社に転職したいのであれば、今働いてる会社で「圧倒的な成果を残す」以外に方法はないと思っています。

マインドとして「圧倒的な成果を出す」という状態ではない方には、次のチャンスを掴むのは難しいかもしれません。

希望を実現させるためには、「同期と差をつける行動をどれだけ行うか」が重要ですね。

例えば、敢えて飲み会に積極的に参加して、先輩や他企業で結果を残している人に近づくというのも一つの手だと思います。

周りが躊躇している間に、入社直後からスタートダッシュを切れると圧倒的な差がつくと考えています。

入社した会社で結果が出なくても同期45万人の誰かには勝てる

もしかすると、新卒で入社した会社では結果を出せないかもしれません。しかし同期という括りで見ると、全国におよそ45万人います。

45万人いるなら「同期の誰か」よりもあなたのほうが良い働きをしている部分があるはずです。

仮に目に見える結果が出なくても、挑戦したことや取り組んだ経験は必ず自信になります。

あなたのことを見て評価してくれる人はいます。目に見える結果が出ないからといって廃れないことが大切ですね。

ABABAは一度きりの縁ではない社会を創る

就活で残念ながら上手くいかなかった学生さんと企業さんは、ほんの少しの差でたまたまご縁がなかったというケースがほとんどです。

そのような方々がお互いに良好な関係を築いて、いつかのタイミングでまたご縁がつながるような形で第二新卒、中途採用の領域においてサービスを開始しています。

近年では、人口減少も相まって人材獲得競争がとても激しいです。

そのため、キャリアを歩むうえで関わった全ての方々、たとえば選考を受けてくれた方や退職した方など、いつかどこかでもう一度出会う可能性がある社会だと思っています。

そこにABABAが、少しでもより良いご縁を創出できれば幸いです。

繰り返しになりますが、一回のご縁に限らず、中途採用の領域も含めて就活時のご縁を紡いでいけたらと思います。


よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!